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初練習の日

いよいよ、2011-2012シーズンも本格的に始動する初練習の日がやってきた。

僕たちブリストルユナイテッドは、今季からイングランドの2部に位置する、フットボールリーグ・チャンピオンシップを戦い、もちろんプレミアリーグ昇格を狙う。

そんなチームの選手たちとの初顔合わせ。練習のメニューもきっちり考えてきたし、なにより最初が肝心だ。

240_01.jpg「選手たちはもうグラウンドでアップを始めています。さぁ、監督、グラウンドへ参りましょう。」

僕は、ジェルピンスキとともに、クラブハウスの隣のグラウンドにやってきた。ドキドキと心臓が高鳴った。

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すでに選手たちはトレーニングを開始していた。彼らはちらっと僕の方を目配せするだけで、体を休めることはなく黙々と体を動かしていた。


240_01.jpg「ピッ!集合!! 今シーズンから我がブリストルユナイテッドの指揮を取ることになったtamuuuuud監督だ!今日から監督のもと、新しいシーズンに挑む。みんながんばろう!」

選手たちからパラパラと乾いた拍手の音が響いた。
僕のことを歓迎しているのかいないのか。まだよくわからない。(;´Д`)

240_01.jpg「じゃあ、監督、一言。」

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シーン…。

ちょっ!静か…。ヤバイキンチョースル…。

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「オホン!ブリストルユナイテッドを強いチームにしよう。私はそのために全力を…ん?」

「ヒソヒソ、ヒソヒソ」

ん?なんだ?人が喋ってるときに…。

「ヒソヒソ、監督、会長の孫らしいぜ。今日食堂のおばちゃんが話してたぞ。」
「まじかよ。ヒソヒソ、明らかにコネじゃねーか。終わったなこのチーム。」


ちょっ!バレてる…。
僕はあわててジェルピンスキの方を見た。

240_01.jpg「ん?なにか?」

「…。なんでもありません…。」(*´Д`)

くそ。あいつ言ったな?食堂のおばちゃんに…。
確かにコネかもしれないけど、ただ俺の方から監督やりたいって言ったわけじゃねーぞ!

240_01.jpg「さぁ!監督!来週はアンデルレヒトとの練習試合があります!
チームの現状を見るいい機会です!もちろん練習試合とはいえ勝つつもりで臨みましょう!」

そうだ。落ち込んでる場合じゃない。このチームをしっかり成長させられるように早く選手たちとコミュニケーション取れるようにしないと。

こうして、僕たちブリストルユナイテッドの新シーズンはスタートした。
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厳しい現実、最初の決断

「この選手はどうですか?レンタルなら交渉の余地はあるかもしれません。」

「いや、それならこの選手はどうだ?全盛期はすぎてるかもしれんが…。」

会議室では活発にクラブの首脳陣が意見を言い合っていた。

アンデルレヒトとの練習試合は完敗だった…。

ブリストルユナイテッドは、現状のメンバーを総合的に見て判断し、4-5-1のシステムで、試合に臨んだ。

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しかし、試合は前半から相手にペースを握られ、前半に一点、さらに後半にも追加点を許した。

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こちらも、トップ下のエトリを中心に時折いい形をみせるも、ゴールを割るには至らず、結局0-2という結果に終わった…。

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この結果を受け、緊急の会議が開かれている。
シーズン前に補強した方がいいのかどうかというのが議題だ。

240_01.jpg「監督、どうですか?気になる選手は…。」

補強リストを見ながら僕は迷っていた。
練習試合を見る限り、うちにも、伸びしろのある選手たちが何人かはいる。そいつらの出場機会を奪って、外から選手を引っ張ってくるやり方が本当にいいのだろうか…。

だが、現状のチーム力では、長い一年を戦えないのも事実だ。だったら…。

「彼がいいんじゃないですか?」
僕はそう言ってリストにあった名前を指差した。

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240_01.jpgカールトンコールですか!」
ジェルピンスキが驚いて言った。

うちのチームには、まず、攻撃の柱になるFWが必要だ。ましてや中盤に人数を割く1トップならますますFWの重要性は高い。
そこで、僕はリストアップされた選手の中から今季、2部降格したウェストハムのカールトンコールに目を付けた。彼は決して若い選手ではないが、まだまだ実力不足のうちのチームにスピリットをもたらし、チームを引っ張っていってくれるはず。そしてなにより、うちの選手たちにはない経験値がある。そして高さも魅力的だった。

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240_01.jpg「どうやら、チームではポジション争いが激しく、出場機会に恵まれていないようですね。いかがですか?会長。」

じいさんは、ちらっと僕の方を見ると、何も言わずに頷いた。
どうやら選手の補強に関しては、僕に一任してくれるようだ。


240_01.jpg「わかりました。すぐにウエストハムに連絡をとってください。」
ジェルピンスキはスカウトにそう言った。

240_01.jpg「監督、今日はこれからユースのグラウンドに行きましょう。まだ荒削りな選手が多いですが、もしかしたら監督のお眼鏡にかなう選手がいるかも知れません」

僕は彼と二人、会議室を出てユースチームのグラウンドに向かった。


ユースのグラウンドで見つけた2つの原石

ユースチームのグラウンドでは、トップチーム昇格を夢見る若者たちが、練習を行っていた。

ちょうど紅白戦が始まったばかりのようだ。選手の力をみるには絶好の機会だった。

240_01.jpg「どうです?監督。私の見る限り、何人かはトップチームでやっていける選手がいると思います。例えば、彼なんかどうです?」
ジェルピンスキはそう言って坊主頭のCBを指差した。

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240_01.jpg「ユースの選手の中では飛び抜けています。経験値はまだまだ低く、荒削りですが、将来きっといいCBになると思います。しかも彼はまだ16歳。早いうちからトップチームで経験を積ませるのもいいかと。」

じゅ、16歳??老けてんなー。((((;゚Д゚)))))))


トップチームのDF力はお世辞にも高いとはいい難く、全体的な底上げが必要だ。彼の動きをよく見ると多少荒削りなところもあるが、確かに素材がいい。コーチングの声も良く出ていた。
なかなかいいじゃない( ´ ▽ ` )ノ

240_01.jpg「彼は物怖じしない性格なので、トップチームでも恐れることなくしっかり自分を出せるでしょう。私の一押しです。」

なるほど。

240_01.jpg「じゃあ、行きましょうか。彼のトップ昇格の手続きはやっておきます。」

えっ?((((;゚Д゚)))))))もう?
まだ前半しか…。

スタスタとグラウンドを後にするジェルピンスキに、慌てて声をかけた。

「ちょっ、ちょっと待って!か、彼は?」
そう言って僕は、小柄な短髪の選手を指差した。彼はサイドでボールを受けると、ドリブルでガンガン仕掛けていた。まだ少年のようなあどけない顔をしている。
ん?日本人??

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240_01.jpg「あぁ、シミズですか?彼は昨年ユースに加入した16歳です。確かにスピードはいいものを持っていますが、まだフィジカルが弱いのと、日本人ですから、イングランドでの就労ビザがおりない関係もあって、トップチームの昇格は2~3年先かと思っていたのですが…。」

それにしても、ユースチームの中では群を抜いていた。うちのトップチームでプレーさせても遜色ない。このままユースチームにいさせるのももったいない…。16歳…。うーん…。

僕はその場で携帯電話を取り出し、じいさんに電話をかけた。




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