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代表戦初出場

日本代表に選出された僕は、大急ぎで日本にもどり、チームに合流した。成田空港で、サッカーマガジンの記者を名乗る人に声を掛けられ、少し質問を受けた。
僕のことを知ってる人がいるなんて、マニアックな人もいるもんだ。8月、ニューカッスルに旅立つ時は、ニュースにもならなかったのに。

でも正直、僕はこんなタイミングで日本に戻ってきたくはなかった。今はもっとチームで活躍して、結果を出したいのに。ザッケローニ監督は、来年のアジアカップに向けていろいろ選手をテストしている段階で、たまたま僕の噂を聞いただけだろう。そうじゃなきゃ、17才の僕が、代表なんて呼ばれるわけがない。

試合はさいたまスタジアム2002でボスニア代表を迎えて行われた。

13_01.jpg

13_02.jpg

右はVVVフェンロの吉田さん、左はCSKAモスクワの、あの本田さん。
欧州3人組です。

僕は背番号11をつけてスタメンで代表初出場を果たした。

僕は、トップの位置に入った。1トップはクラブでもやったことがあるが、あまり結果を残していないので不安はあったが、持ち前のスピードを生かして、両サイドの松井さんと大久保さんのスペースを作るために、走りまわった。

試合は、終始日本ペースで進み、本田さんと遠藤さんがゲームを組み立てた。

僕はとにかく走った。初代表の緊張を振り払うかのようにひたすら走った。守備では積極的に前線からプレッシャーをかけた。ポストプレイもできない。相手DFを引きずる体の強さもない。今僕にある武器は、人より少し足が速いのとドリブルにちょっと自信があるだけだ。

僕はプレミアで世界最高峰のサッカーを体験してる。はじめはほんとに何も出来なかったけど、こないだの試合ではゴールも決めた。最近はちょっとづつ、結果が出始めてきた。自分が成長してる手応えをつかみ始めてる。
今自分の出来ることをがんばろう。それがきっと結果につながる。初めての代表戦のピッチで僕はそんなことを考えていた。

けっきょく僕はヘトヘトになるまで走り続けて、後半森本さんと交代した。試合も0-0で終了。せっかく呼ばれた代表戦で、僕は結果を残すことが出来なかった…。でもなんか気持ちは清々しかった。


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